クルーズ船スタッフ生活の真実|『ダイヤモンドプリンセス』で8ヶ月働いてわかったリアル

クルーズ船の仕事と聞くと、世界を旅しながら働ける「夢の仕事」のように感じるかもしれません。

実際、私自身もそんなイメージを持っていました。
ですが、実際に働いてみると、そこには想像とは違う現実がありました。

私はクルーズ船でフィットネストレーナーとして約8ヶ月勤務し、多国籍のクルーと一緒に働きながら、海の上でさまざまな国籍のゲストにトレーニング指導をしていました。

今回は、そんな8ヶ月のクルーズ船生活で感じた「リアル」について書いていきます。

目次

1. クルーズ船で働くことになった理由

なぜクルーズ船で働いたのか

もともと日本でパーソナルトレーナーとして活動していましたが、英語を使いながら、もっと幅広い人たちに指導してみたいという思いがありました。

加えて、自分の好きな「旅」をしながら働ける環境にも強く惹かれました。

人生は一度きりだからこそ、自分が本当に興味を持てる方へ進みたい。
そんな気持ちから、クルーズ船で働くことを選びました。

フィットネストレーナーとして乗船した背景

当時はイギリスで就労ビザを取り、レストランでウェイターとして働いていました。
語学力や経験の面から、その仕事をしていたのですが、本当はずっとフィットネス関係の仕事に戻りたいと思っていました。

そんなとき、現在の会社が「クルーズ船フィットネストレーナー」を募集しているのを見つけました。

オンライン面接を受けて採用が決まり、その後ロンドンで1か月の研修を受けました。
研修を終えたあと、韓国からダイヤモンド・プリンセスに乗船することになりました。

2. クルーズ船スタッフ生活の第一印象

最初に感じたこと

朝起きて、所属するスパエリアへ向かう途中に見える広大な海と朝日。
あの景色を見たときの、心が解放されるような感覚は今でも忘れられません。

すべてが新鮮で、「本当にこんな環境で働けるんだ」と感謝の気持ちでいっぱいでした。

想像との違い

もちろん、良いことばかりではありませんでした。
仕事なので、ストレスを感じる場面もたくさんあります。

正直に言うと、8か月契約のうち最後の2か月は精神的にもかなりきつかったです。

「早く地上で暮らしたい」
「ちゃんと休みがほしい」

そんなことを何度も思っていました。

3. クルーズ船の仕事は想像以上に大変だった

勤務時間

基本の勤務時間は、7:30〜21:30。
休憩2時間を挟んで、実働は約12時間です。

これがベースですが、週に数回は半休が入ることもありました。
その場合は、7:30〜14:30、または14:30〜終業という形です。

さらに、インセンティブの状況によってはオフの時間が少し伸びることもありました。

忙しさ

忙しさは、航海日と寄港日で大きく変わります。
特に航海日はかなり忙しく、毎日あっという間に時間が過ぎていきます。

また、シーズンによっても雰囲気は大きく違いました。
横浜発着の日本シーズンと、シンガポール発着の東南アジアシーズンでは、ゲストの国籍も違えば、忙しさや求められる対応も変わってきます。

穏やかで安定しているように見えても、突然、精神的にも肉体的にも大きく揺さぶられる。
クルーズ船の仕事は、そんな毎日でした。

さらに、会社はアメリカ系で、給料はインセンティブ制。
売上が悪いと、気持ちの面でもプレッシャーが大きくなります。

4. 海の上で働くという特別な環境

海上生活

乗船して最初の1か月は、月に1〜2回ほど船酔いしていました。
でも不思議なもので、だんだん慣れてきます。

生活面でありがたかったのは、朝・昼・晩の食事が用意されていることでした。
この点は、かなり助かりました。

多国籍クルー

スパのメンバーはフィリピン人とインド人が多く、ほかにもインドネシア、南アフリカ、ポーランド、イギリス、日本など、本当にさまざまな国籍のクルーが働いていました。

部署ごとに国籍の傾向もあり、たとえばキャプテンや航海士はイタリア系、エンターテインメントチームはイギリス・アメリカ系、ウェイターはアジア系が多い、といった印象でした。

船内を歩いているだけでもいろいろな国のクルーとすれ違うので、それだけでも面白いです。
ジャマイカ出身のクルーがエレベーターの中で歌ったり踊ったりして、その場が一気に明るい空気になることもありました。

船ならではの雰囲気

ダイヤモンド・プリンセスは外国船なので、船全体に明るく陽気な空気が流れていました。

もちろん高級感もありますが、どちらかというとカジュアル寄りで、かしこまったサービスというよりはフレンドリーな印象です。

肩の力を抜いて自然体で過ごせる。
そんな空間が、この船にはありました。

5. 8ヶ月働いて一番印象に残ったこと

エピソード

乗船してすぐの頃、ある年配の男性に「私のこと誰かわかる?」と聞かれたことがありました。

私はてっきりスタッフの方だと思って、「スタッフの方ですか?」と答えました。
するとその方は、

「キャプテンだよ!!」

まさかの返答で、かなり焦りました。
今後は失礼のないように気をつけようと思った出来事です(笑)。

人との出会い

クルーズ船生活で印象に残っているのは、やはり人との出会いです。

一緒に働く仲間と港で出かけたり、仕事終わりに話したり。
多国籍の環境だからこそ、日本ではなかなかできない出会いや関係がありました。

ただ、その一方で、契約が終われば別れが来るのもクルーズ船生活です。
仲良くなっても、いつかはそれぞれの場所へ戻っていく。
そのはかなさも、この仕事ならではだと感じました。

6. クルーズ船の仕事が向いている人

どんな人が向いているか

人と話すことが好きな人、誰かに喜んでもらうことにやりがいを感じる人は、クルーズ船の仕事に向いていると思います。

また、日本の職場よりもチームや同僚との距離感が近く、良くも悪くもにぎやかです。
そういう意味では、ある程度柔軟に、人と関わりながら働ける人には合いやすい環境です。

逆に大変な人

一方で、ある程度の英語力がないと厳しい場面も多いです。
アナウンスやミーティング、社内連絡は基本的に英語になるためです。

個人的には、最低でもB1、できればB2くらいあると働きやすいと感じました。

7. まとめ|クルーズ船スタッフ生活の魅力

クルーズ船の仕事には、夢のように感じる部分もあれば、実際に働いてみないとわからない大変さもあります。

それでも、その良い面も悪い面も含めて、すべてが自分にとって貴重な経験になりました。

特に印象に残っているのは、多国籍のクルーと毎日を一緒に過ごしたことです。
毎日顔を合わせて働き、オフの日には一緒に外へ出かけ、数か月後には別れが来る。
そしてまた、新しい出会いがある。

そんな日々の繰り返しの中で、給料や仕事内容だけでは測れない、かけがえのない思い出ができました。

クルーズ船スタッフの生活については、この記事だけでは書ききれないことがまだたくさんあります。
部屋事情や食事、船内生活については別の記事でも詳しく紹介しているので、興味がある方はぜひそちらも読んでみてください。

また、収入・人間関係・英語力など、内部で働かないとわからないリアルについては、別記事でさらに詳しくまとめています。

https://note.com/fitness_kohei/n/n0fc75509f625

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